熱中症

熱中症とは

暑いところで激しい運動をしたときなどに起こる障害の総称です。かつて熱射病による死亡事故は、軍隊や炭坑、製鉄所などの労働現場で問題になりましたが、これらは活動基準や労働基準が策定されたことによって現在ではほとんどなくなり、代わってスポーツによるものが問題になっています。症状には下記のようなものがあります。

熱失神:脈が早く弱くなって呼吸も早く、顔色が悪くなる。血圧が下がって一時的に意識を失う。(皮膚に近い血管が広がって体温調節のために血液の流れに以上をきたす)

熱疲労:めまい、頭痛、吐き気がおこるので、事前に水分補給が必要。(大量の汗をかいて体の水分が不足しておこる)

熱痙攣:塩分が欠乏して筋肉に痛みや痙攣がおこる。(大量の汗をかくことが原因 1時間に1g)

熱射病:体温が上がり、意識がなくなり、言葉がおかしくなる。死亡することもあり大変危険な状態。(体温コントロールができない状態)

熱中症が発生しやすい時期

暑さに徐々に慣らしていく(暑熱順化)ことがうまくいかない時に発生しやすくなります。発生時期では7月と8月が90%程度を占めており、特に7月の下旬から8月の上旬にかけて多く発生しています。

@前日までに比べ、急に気温が上がった場合。

A梅雨明けしたばかりの時。

B気温はそれほででなくても、湿度が高いとき。

C普段の活動場所から異なった場所で活動するとき。(クーラーの利いた場所の生活から、暑い場所での生活に切り替わるとき)

E休み明け、運動練習の初日など。

熱中症の予防

強制的に水分補給ができる時間を必ず設けましょう。そして、暑さに徐々に慣らしていき帽子をかぶるなどの望ましい服装に心がけましょう。

@メディカルチェック:健康診断、血液検査、尿検査、心電図等の確認。

Aコンディショニングチェック:運動練習の前と後に体重を測り、表にしておく。翌日の練習の前の体重測定時に、少なくとも減った分の80%は回復しているようにする。特に水分補給が適切。

B睡眠時間の確保:睡眠不足の時は熱中症を引き起こしやすい。就寝と起床の時刻を一定にする。

C発熱・疲労・下痢のチェック:下痢は脱水症状を引き起こし、水分を補給しても吸収が悪くなっている。

水分補給の考え方:水分をとるとき、塩分と一緒にとると吸収、回復が早くなる。さらに糖分を加えると効果的です。0.2%程度の塩分を含み、3〜6%の糖質を含んでいるスポーツドリンクを5〜15度に冷やしたものが有効です。

救急処置の実際…意識もうろうなら迷わず119番へ電話

熱失神・熱疲労の処置:涼しい場所に運んで寝かせる。その際、衣服をゆるめ足を高くし頭を低くする。水分と塩分を補給する。手足の先から心臓の方向にマッサージするのも効果的。

熱射病の処置:死亡の危険がある緊急事態です。一刻も早く病院へ運びます。足を高くして心臓に血液を送れるように寝かせる。首や脇の下、足の付け根などの太い血管を氷などで冷やす。